簡単見積もり！高品質翻訳サービスの株式会社タウ・トランスレーション

フリーの実務翻訳者時代の実績（20代）

　私は現在のように「株式会社タウ・トランスレーション」として営業を開始する前、フリーの実務翻訳者として20代ですでにトップ0.4%以上の実績を達成していました。というのも、フリーの翻訳者の場合はおおよそ「売上＝収入」なわけですが、まだ法人化しておらず個人事業主だった20代の頃にすでに売上2000万円を大きく超えていたのです。業界団体の調査によると年収2000万円を超える翻訳者は全体の0.4%以下だそうですので、20代の時点で控え目に見積もって実務翻訳者のトップ0.4%以内には入っていたと言っていいでしょう。しかも同じ調査では20代の実務翻訳家は2017年時点で全体の1.3%という数字が出ていますので「ボトム1.3%の属性でトップ0.4%以上の実績を残していた」ということになります。もちろん翻訳者の力量は収入だけで測れるものではありませんし、純粋な翻訳の品質評価には別の質的尺度を用いるべきでしょうが、実力が報酬に反映されやすいフリーランスの総合的な実績評価においてはそこそこにおしなべて定量化できる適切な基準だと考えています。

　20代の頃の主な顧客は翻訳会社でしたが、大手企業クライアントとの直接取引も27歳ですでに開始しており、当時初めて取引した東証一部上場企業様には10年以上経過した今でも弊社の翻訳サービスをご利用いただいています。初の月間売り上げ500万円は29歳のときに達成していますし、収入面では20代のうちにフリーランス翻訳者としてある程度「行けるところまで行った」という実感を持っています。

　とはいえ、私自身は王道的な翻訳者ではありませんでした。
　一般的には、少なくとも10年以上の社会人経験を積んだうえで、実務や翻訳学校などを通じて特定の業務領域に関する専門知識を身につけた一人前の社会人がある程度専門分野をしぼったかたちで独立する、というのが実務翻訳者によくあるキャリアパスです。しかし私の場合は、米大留学から帰国し、短いITベンチャー勤務時代を経てフリーの専業翻訳者として独立したのがちょうど24歳になった月で、社会人2年目のことでした。その後、専門的な生業としては翻訳しかやっていませんので、上記の王道的な実務翻訳者像とは真逆の「たたきあげの翻訳者」といっていいでしょう。
　これは実務翻訳者としてはかなり珍しい経歴であり、実際、業界では老舗・大手に属する同業他社の社長に「20代前半から対象分野の業界知識もないのに、翻訳者として一本立ちできること自体ありえない。信じられない。」と大変に怪訝な顔をされたこともあったほどです（いい意味ではなかったのだろうなと思います）。その社長様の感覚で言えば、私のような経歴はある意味「一定レベル以上の大卒しか入れないはずの会社に中卒で入って役員クラスになった」というようなある種「眉唾っぽい」類の話に聞こえたのかもしれません。
　いずれにしても、私は比較的若くして専業の実務翻訳者となったわけですが、振り返ればある意味で運が良かった点もありました。

「40年分」の圧倒的な経験と時間量

　単純かつ地味なようですが、優れた言語処理能力は大前提として「膨大な経験とリサーチ能力による知識と引き出しの蓄積」こそ「実務翻訳者の実力」であると言ってもいいのではないかと思いますし、私自身、上記のように「たたきあげの翻訳者」として頭の柔らかい20代の時期からこの習慣とスキルを身につける機会があったからこそ20代にして冒頭で述べたような実績をあげることができたと確信しています。
　特に経験値・作業量という観点で言えば、キャリア当初の10年間はほぼ休み無しでフル回転していましたので、仮に一般的なフルタイム勤務時間・日数である「1日8時間」「年間休日150日」の作業ペースと比べると単純に2倍近い作業時間数になる計算です。しかも私は平均的な翻訳者と比べて2倍近いスピードで翻訳作業を処理することができましたので、単純に「2倍の時間数」に「2倍の作業量」ですから、少々大げさな言い方をすれば最初の10年間だけで平均的な翻訳者の40年分に近い経験を蓄積してきた！と自負しています。

　また、私の専門は英語ですが、最初から英日・日英両方の仕事を請けていたことも大いにプラスだったと考えています。日英翻訳の案件で目に入った原文の表現は、同じ分野の英日翻訳の訳文に応用できるからです（当然その逆も）。日英・英日の往復は実に有益な経験値になるのです。英日・日英のいずれかしか請けないという翻訳者もいますが、それはある意味もったいないことではないかと私個人は思っています。

　ともあれ現在では、大変ありがたいことにお客様から高単価でご指名の発注をいただくことも多く、1時間当たりのスピードよりも品質を重視して作業をさせていただけるケースが多くなりました。手前味噌ではありますが、これからもお客様に評価していただける翻訳サービスをご提供していきたいと考えております。

「個人事業主に毛が生えた」程度の翻訳会社

　数年前、大手翻訳会社の役員の方から個人的に「言っちゃわるいけど、個人事業主に毛が生えた程度の行儀の悪い事業者に顧客を奪われることが多くなってきた」という趣旨のぼやきを聞いたことがあります。弊社も似たような規模なので、行儀が悪いかどうかはさておいて「うちのことだなあ」と思いながら複雑な気持ちで聞いていました。
　現在、弊社は役員2名と少数の従業員、数十名の登録翻訳者で構成されたごく小規模な翻訳会社です。多数の大手企業様と取引させていただいている現在も営業に特化したセールスフォースは存在せず、顧客対応はほぼすべて代表取締役であり主任翻訳者でもある私が行っています。もちろん用事もないのに電話や客先訪問するような「御用聞き」的な営業はしませんし、それをしている時間もありません。去っていくお客様を追うこともありませんので、客先の担当者がいつの間にか引き継ぎせず退職していて取引がなくなってしまったというケースも多々あります。
　それでも、私が現在も直接翻訳を担当している既存顧客からの案件だけで相当量の案件をご依頼いただいています。品質面でお叱りを受けるようなことは滅多とありません。

「奪ってきた（？）」側として － お客様の声

　転じて弊社についてですが、弊社の強みは「事故のない安定した高品質の翻訳」と「スピード」だと考えています。もちろん1回限りで取引がなくなるケースもありますし、これまでにお取引いただいたすべてのお客様に完全に満足していただいているとは思っていません（2017年度の顧客満足度調査での「とても満足」「満足」の回答率は94.5%）。しかし目に見える実績として、「一定確率で必ずクレームが発生する」と言われる翻訳業界にあって、弊社では品質事故のような事案は1年に1回あるかないかです。直近では2017年度にクレームゼロ件を達成しており、2018年度も「訳しっぱなし」での納品を前提としたエコノミープランの案件でケアレスミスの指摘を受けたのみでした（エコノミープランでは保証の対象とならないもの）。

　また、弊社は小さいながらも直接顧客ニーズに対応する「フロントエンドの翻訳会社」としての自負を持って営業しています。そもそも小規模ではありますが大手よりも単価が安いということはありませんから、安売りで顧客を獲得してきたわけでもないのです。むしろプランによってはかなり割高となる場合もありますが、「それでも」と弊社を選定していただいている大手企業様も多くいらっしゃいます。
　例えば、弊社の顧客に極めて高度な技術製品分野で世界トップシェアを占めているメーカー様があります。このお客様には、「どうせ他に頼んでも社内で大幅に修正せざるを得ないので、技術的な内容以外は修正の必要がほとんどなくしっかり翻訳していただけるタウさんに頼みたい」と、他社よりも高額なプレミアムプランで数年にわたり継続的に利用いただいています。
　また、「規模・取引高の面で正規ベンダー登録が難しいが、会社が指定する一括購買の翻訳業者では満足いく品質が得られないので」と、わざわざコストをかけてまで別会社を経由し他社よりも高単価でご利用いただいているIT・医療機器・ソフトウェア関係の超大手外資系顧客も複数あります。
　「スピード」については、リスト型翻訳会社とは異なり自社で翻訳を行なう能力がありますので、少量の日英・英日案件であれば最短15～30分程度で御納品できます。また、クラウド翻訳とは異なり継続案件でも実績豊富な翻訳者（急ぎのものであれば私）が継続担当するため、例えばメールのやり取りであれば背景情報を理解し連続性を担保した円滑なコミュニケーションが可能となります。実際、至急料金とミニマムチャージで割高にはなりますが、それでも急を要するメールの翻訳などで複数の大手企業様に継続的にご利用いただいています。
　なお、私個人としては顧客を「奪ってきた」とは思っていませんし、会社としてそこまで豪語できるほどの売上も上げていません。しかし、このように「品質」と「スピード」という顧客ニーズに応えることができてきたからこそご縁のあったお客様に「選ばれてきた」のだと自負しております。